転職での企業研究のやり方を徹底解説!ポイントは【位置・ビジネスモデル・持ち味】

  • 転職での企業研究のやり方がわからない
  • 企業研究なんて求人ページを見るだけではダメなの?
  • 中小企業の情報が少なすぎて心が折れそう

このような疑問や悩みをお持ちではありませんか?

実は企業研究をしても、実際にその会社で働かなければ実情は分かりません

ほかの人にはぴったりの会社でも、自分には合わない可能性があるからです。

この記事では転職に活用できる企業研究のやり方や、業界研究を交えて会社の経営状態を知る方法を解説しています。

少しでもミスマッチングを減らすためにも、本やインターネットで調べられる企業研究のやり方を伝授します

次の順番を試してみてください。

情報が手に入りにくい中小企業の企業研究のやり方も解説しています。

企業研究をマスターして、自分に合う会社をさがしていきましょう。

【自分の時間をその会社に使っていいのか?】企業研究でミスマッチングを防ぐ

【自分の時間をその会社に使っていいのか?】企業研究でミスマッチングを防ぐ

自分の大切な時間をその会社に使っていいのか?が企業研究の最大のテーマです。

私たちは人生の貴重な時間を使って働いています。

その会社ではやりたい仕事を、自分のペース配分でできるのかを意識してみましょう。

自分の貴重な時間と体力を温存して会社を見極めるためには必要な考え方です。

「この会社でやりたい仕事を自分のペース配分でできるのか」を意識して企業研究する

「この会社でやりたい仕事を自分のペース配分でできるのか」を意識して企業研究する

転職後にミスマッチングを起こしてしまうと貴重な時間や資源(体力、お金)がなくなります。

無駄に使える時間も資源もありません。

企業研究で自分と会社のミスマッチングを減らしていきましょう。

企業研究の最大のテーマは【自分の貴重な時間をその会社につかっていいのか?】です。

やりたい仕事を自分のペース配分でするためにも、企業研究でみつめてていきましょう。

次に実践できるおすすめの企業研究のやり方を説明します。

転職におすすめな企業研究のやり方3選

転職におすすめな企業研究のやり方3選

企業研究でのポイントは成長しそうなビジネスモデルの会社なのかを見極めることです。

衰退する会社を選ばないためにも、業界全体も企業研究とあわせて分析します。

衰退する一方だと会社の存続に躍起になっています。

衰退期の会社をおすすめできないのは得られるスキルや経験が少なくなるから、ということですね

さっそく企業研究の3つのやり方を解説します。

業界の中のどの位置にいる会社か調べる

業界の中のどの位置にいる会社か調べる

まずは会社が業界内でどの位置にいるのかを調べます。

成長しそうな業界には成長しそうな会社があります。

立ち位置は導入期、成長期、安定期、衰退期の4つです。

どこに位置しているのか詳しく見てみましょう。

国立国会図書館のサイトで業界を調べる

国立国会図書館のサイトで業界を調べる
ロゴ引用:国立国会図書館

まずは業界の状態を調べてみましょう。

日本企業は業界によって将来性と成長性が変わります。企業研究の前に業界を調べれば、無駄な時間をつかいません。

国会図書館の産業情報ガイドで業界のデータを見てみましょう

今回は情報通信機器業界を例に解説します。

  1. 産業情報ガイドを開きます
    産業情報ガイドを開く
  2. 情報通信機器業界のリンクをクリックします
    情報通信機器業界のリンクをクリックします
  3. 「情報通信機器産業について調べるには(統計・名鑑・インターネット情報源等)」をクリックします
    情報通信機器産業について調べるには(統計・名鑑・インターネット情報源等)をクリック
  4. インターネット情報源から興味のあるリンクを選び、資料を読みましょう
    インターネット情報源の興味のある資料を調べる

    今回は「情報通信ネットワーク産業協会」を見てみます。
    情報通信ネットワーク産業協会を調べる
  5. メニューの調査統計から「通信機器中期需要予測」を選ぶ
    調査統計通信機器中期需要予測

    2022年1月27日現在では「通信機器中期需要予測[2020-2025年度]を発刊 ~新型コロナ禍等で低迷が続き、5G新サービスに対応した端末や基地局が拡大する2023年度に回復の見込み~

    一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会 通信機器中期需要予測 2020年度

情報通信機器業界は5Gの新サービスによって2023年度から景気が上向きになることが分かりました。

業界の状態が分かったら、次は会社の経営状態を調べます。

会社の経営状態はグラフを見るだけです。簿記や会計の知識はいりません

業界の状態がよくても会社の経営状態が悪ければ将来性や成長性が低い可能性があります。

グラフをしっかり確認しましょう。

【IR BANK(アイアールバンク)の決算情報】会社の経営状態を知りたいとき

会社の経営状態を知りたいときは【IR BANK(アイアールバンク)の決算情報】を調べる
ロゴ引用:IR BANK

IR BANK(アイアールバンク)の決算情報では過去の売り上げや利益率などが分かります。

ポイントは青色バーが年々長くなっているか?を見ることです。

青色のバーが年々短くなっていたり、ある年だけ極端に少なくなったりしている場合は原因を調べればいいんですね

ここでは携帯電話会社の株式会社NTTドコモを例に解説します。

  1. IR BANKを開きます
    IR BANKを開く
  2. 上の検索窓に「NTTドコモ」と入力し、虫メガネのマークを押して検索します
    NTTドコモと入力し、虫メガネのマークを押して検索
  3. 表示された会社名をクリックします
    表示された会社名をクリック
  4. 左側に表示されているLinkの「決算」をクリックして決算一覧を開きます
    Linkの決算をクリック
  5. 営業収益(売上高)、営業利益、営業利益率が増えているか、または青色の数が多いかを確認します
    営業収益(売上高)、営業利益、営業利益率が増えているか確認する
  6. 余裕があればキャッシュ・フローの推移も覗いてみましょう。営業活動によるCFが増えている、または青色の数が多ければOKです
    営業活動によるCFで営業成績を見る

青色のバーは黒字(プラス)を表しています。

青色のバーが年々伸びていれば、ビジネスが上手く行われていると分かりますね

最後に企業研究したい会社がどの立ち位置にいるのか把握していきます。

業界と会社の状態を確認して、立ち位置を絞っていきましょう。

導入期、成長期、安定期、衰退期の4つの特徴をあげています。どこに分類されるか考えてみてください。

導入期「起業や創業して間もない」

導入期「起業や創業して間もない」

会社を立ち上げてすぐの状態は導入期です。幼年期ともいいます。

かぎられた人材や経営資源でビジネスが行われています。

立ち上げたばかりなのでIR BANKのデータ期間が短く、赤色が多いのが特徴です。

導入期におすすめの人材タイプ

リスクを取ってチャレンジしたい人

いろいろなアイディアを試してみたい人

成長期「シェアや売り上げが拡大中」

成長期「シェアや売り上げが拡大中」

シェアや売り上げを伸ばしている状態の会社は成長期にいます。

成功と失敗の情報を社員同士で共有しているので、売り上げの伸び率がとても高いです。

組織がまだできあがっていないので、フラットな社風が特徴です。

IR BANKでは前年と比べて大幅に数字が上昇します。

成長期におすすめの人材タイプ

試行錯誤しながら道を切り開く人

柔軟な対応で人間関係をつくれるタイプ

安定期「ビジネスモデルが確立」

安定期「ビジネスモデルが確立」

ビジネスモデルが決まってきて安定した売り上げを出せるようになった会社は安定期にいます。

成長期のフラットな社風から組織として専門分野の部署ごとに分かれていきます。

IR BANKではデータが多く、売り上げの伸び率推移が緩やかになっているのが特徴です。

安定期におすすめの人材タイプ

ルールを守ってビジネスができる人

輪を乱さず、ものごとを徹底に実践できる人

衰退期「ビジネスモデルの終焉)」

衰退期「ビジネスモデルの終焉)」

ビジネスモデルの終焉を迎えつつある会社は衰退期にいます。

方向性を見定めている最中で、会社を存続させることに必死です。

会社の成長に意識が向いていないので転職にはおすすめできません

IR BANKでは年々減少が目立ち、赤色のバーが増えているところが特徴です。

ビジネスモデルを転換させて成長に結びつけられる自信のある人は挑戦してみてもいいかもしれません。

企業研究したい会社がどの位置にいるのか照らし合わせる

企業研究したい会社がどの位置にいるのか照らし合わせる

業界の立ち位置IR BANKの結果を照らし合わせてみましょう。

例に出した株式会社NTTドコモは業界上位のシェアを誇り、安定した売り上げを出しているので安定期にいると分かります。

会社が衰退期に位置していると気づいたときの対処法を解説します。

質問「企業研究する会社が衰退期に位置していそうだと気づいたら?」

質問「企業研究する会社が衰退期に位置していそうだと気づいたら?」

この段階で会社が衰退期に位置していそうだと気づいたら、企業研究を止めて別の会社を選びましょう。

会社の成長よりも現状維持に必死な状態です。社員への投資や育成はあと回しにされる可能性が高まります。

導入期、安定期、成長期のいずれかの場合は次の項目に進みます。

ビジネスモデルに将来性がありそうかを調べていきましょう。

会社の立ち位置とビジネスモデルが分かれば、自分に合う会社を選べます。

ビジネスモデルは成長しそうか?を判断できる資料をさがす

ビジネスモデルは成長しそうか?を判断できる資料をさがす

自分の働きたい会社かどうかを判断するためにはビジネスモデルが重要です。

ここでは今後も成長するビジネスなのかを資料から判断していきます。

ビジネスモデルや経営状態から経営者の実力が分かるので見極めに最適です。

ビジネスモデルを調べるためのおすすめの資料

経営理念・ビジョン

会社ホームページの会社概要などに記載されています。

会社がどのような軸を持ってビジネスを行っているのかが分かります。

自分はその理念に賛同できるのか、価値観と照らし合わせてみましょう。

自分の価値観は自分軸や自己分析の記事を参考にしてみてください。

もっと詳しく知りたい!

【たった3ステップ】自己分析のやり方を解説!転職や就活で活用できるツールを紹介

【自分の強みとは?】苦手と弱みを克服できないワケと強みを知る方法

経営計画

会社ホームページのIR情報に記載されています。

今後の展望や希望が分かります。

入社する可能性がある時期から追ってみましょう。

競合調査(5F分析を活用)

ライバル会社を調べます。

ポイントは【提供している商品やサービスはライバル会社と比べてどの点が評価されているのか】を追求することです。

競争戦略の1つ「5F分析(ファイブフォース分析)」で解明できます。

IR BANK

見出し「業界の中のどの位置にいる会社か調べる」「会社の状態はIR BANK(アイアールバンク)の決算情報を調べる」で解説しています。

決算情報は過去に取りくんだビジネスがどのような結果になっているのかが分かります。

青色のバーが伸びていれば成長している証拠です。

CSR

CSR(Corporate Social Responsibility)は企業の社会的責任です。

自社の利益だけではなく、取り巻く環境や社会を大切にしようとする活動を指します。

会社ホームページのCSR情報に記載されています。

将来自分が取り組むことになりますのでしっかり確認しておきましょう。

自分の持ち味とどう噛み合うのか合わせてみる

自分の持ち味とどう噛み合うのか合わせてみる

次に業界と会社の結果が自分に合うのかを確認してきます。

働きたい仕事かどうかを見極めていきましょう。

企業研究と自己分析の結果を合わせてみる

企業研究と自己分析の結果を合わせてみる

企業研究の結果と自己分析の結果がマッチングしているかどうかを合わせていきます。

自分が働きたい会社なのか?を軸に判断してみましょう。

【非地位財】働きがいのある会社か、自分と合わせてみる

【非地位財】働きがいのある会社か、自分と合わせてみる

働きがいのある会社かどうかを判断します。

ここでは年収などの目に見える数字ではなく、目に見えない非地位財*を重視して考えます。

押したら開きます

ポイントを一覧にしてみたので照らし合わせてみてください。

実際に会社で働くときに影響が出る項目
  • ストレスや疲労感は少なさそうか
  • 顧客満足度は高そうか
  • 労働生産性は見込めるか
潤滑な生活が送れるか確認するための項目
  • コミュニケーションは円滑にできそうか
  • 労働時間は短いか
  • 働き方に柔軟性はあるか
  • 仕事の裁量権は持てるのか
将来のためにも確認したい項目
  • キャリアの展望は明確に持てそうか

企業が求める人材像と自分を合わせてみる

企業が求める人材像と自分を合わせてみる

企業が公表している、求める人材像と自分を合わせてみます。

ここでのポイントは【求人ページに具体的な求める人材像が書かれているか】です。

具体的であればあるほどその企業に不足している人材が分かり、転職者も求人に合わせて応募しやすくなります。

自己分析での結果を活用して、会社の位置と自分が仕事をしやすい位置を合わせます。

企業研究のやり方のポイントは3つです。

「業界の状態を知り、企業研究の会社がどの位置にいるかを調べる」

「ビジネスモデルが成長しそうかどうかは自分が働きたい成長企業かで判断する」

「自己分析と企業分析の結果を照らし合わせて働きがいのある会社かどうかを見極める」

あわせて読みたい

転職で企業研究しないのはもったいない!時間が節約できる企業研究方法を伝授

質問「情報が少ない中小企業の企業研究はどうすればいい?」

中小企業はホームぺージがなかったり、あっても数ページの情報しかなかったりと情報収集が大変ですよね。

ここでは中小企業の企業研究方法を紹介します。

本や転職エージェント、インターネットを活用する方法がおすすめです。

自分に合う方法で企業研究を進めていきましょう。

参考図書、本

帝国データバンク会社年鑑、四季報 未上場会社版、中小企業白書 小規模企業白書

中小企業の企業研究は転職エージェントや公的機関のホームページ、本などを活用していきましょう。統計データには業界の状態をしめす情報が掲載されています。

あわせて読みたい

転職に有利な企業研究とは?大企業にも中小企業にも有効なやり方を徹底解説!

転職の企業研究のやり方が知りたい!Q&A

転職の企業研究のやり方が知りたい!Q&A

転職で企業研究をするときは3つの手順でやってみましょう。

  1. 会社の業界での立ち位置を産業情報ガイドで調べる
  2. 会社のビジネスモデルは成長しそうかIR BANKで調べる
  3. 調べた立ち位置とビジネスモデルを自分に重ね合わせて噛み合うのか考える

【詳しくは、記事内の「転職におすすめな企業研究のやり方3選」をチェック!】

求人ページには会社の業界や経営状態の情報がありません。
物足りないので、情報産業ガイドやIR BANKを利用してみましょう。

【詳しくは、記事内の「国立国会図書館のサイトで業界を調べる」「会社の経営状態を知りたいときは【IR BANK(アイアールバンク)の決算情報】を調べる」をチェック!】

情報の少ない中小企業の企業研究は転職エージェントや本、公的機関のインターネットサイトを活用しましょう。

【詳しくは、記事内の「質問「情報が少ない中小企業の企業研究はどうすればいい?」」をチェック!】

業界での立ち位置は3つの手順で情報収集すると調べられます。

  1. 業界の状態を産業情報ガイドで調べる
  2. IR BANKで会社の経営状態を調べる
  3. 業界と経営の状態から会社の立ち位置を絞り込む

【詳しくは、記事内の「業界の中のどの位置にいる会社か調べる」をチェック!】

会社の成長を調べるためには経営状態を確認しましょう。
IR BANKで簡単に黒字か赤字かを見ることができます。

【詳しくは、記事内の「会社の経営状態を知りたいときは【IR BANK(アイアールバンク)の決算情報】を調べる」をチェック!】

ストレスを感じにくい活動が持ち味です。
自己分析をしたり自分軸をみつけたりしないと自分の得意や特技はみつけられません。

自己分析を行って自分自身を深掘りしていきましょう。

【詳しくは、記事の「【たった3ステップ】自己分析のやり方を解説!転職や就活で活用できるツールを紹介」「【自分の強みとは?】苦手と弱みを克服できないワケと強みを知る方法」をチェック!】

企業の状態と自分の持ち味がマッチングできるかを確認すれば、転職後に感じる会社への失望感を減らせるからです。

企業研究と自己分析のどちらかが足りていないと理解を深められないので満足のいく転職ができません。

しっかりと企業研究を行い、自分の資質に合う会社を選んでいきましょう。

非地位財とは目に見えない資産のことです。
自分自身が幸せに感じることで人と比べられないので自分だけの価値観になります。

【詳しくは、記事内の「【非地位財】働きがいのある会社か、自分と合わせてみる」をチェック!】

あわせて読みたい

【企業研究がめんどくさい人必見】転職の悩みを減らす企業研究3選

転職の企業研究のやり方は?まとめ

転職の企業研究のやり方は?まとめ

この記事を読んで企業研究の方法はお分かりいただけましたか?

転職に活用できる企業研究のやり方や業界研究を交えての企業研究方法を解説しました。

会社と自分のミスマッチを防ぐために企業研究は必要です。

業界での立ち位置や企業の状態が分かれば、自分の持ち味と会社の相性を確認できます。

企業研究の最大のテーマは自分の人生の大切な時間を使う価値がこの会社にあるのか?です。

しっかり調べて自分の価値観と比べてみましょう。

最後に記事のまとめです。

  • 企業研究の順番は業界を知る、企業を知る、自分と合うか調べる
  • 企業にはライフサイクルがあり、どの位置にいるかで自分が働きやすい会社かどうかが変わってくる
  • 業界を調べるためには国立国会図書館のリサーチ・ナビを活用する
  • IR BANKは簿記や会計の知識はいらない。会社名で調べて、青色のバー(プラス)が増えているか、もしくは数が多いかを見る
  • 会社は今後も成長するビジネスを行っているかが大切
  • 自己分析が不足していると企業研究が甘くなり、合わないを選んでしまう
  • 情報が少ない中小企業は転職エージェントとインターネットを活用する

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

  • この記事を書いた人
みんみプロフィール画像

みんみ

市場価値ドットコムブログの管理人のみんみと申します。就活を経て入社1年目は総務職、3年目から一般事務職(営業事務職)、現在はオペレーター兼ネットワークエンジニアで得意先に出向中です。 市場価値と自分軸を知り、事務職から専門技術職へ職種チェンジしました。 ストレスなく仕事に臨んで、毎日を楽しく過ごしています。

目標は【自信をなくした全世界の人にじぶんの魅力を気づいてもらう】ことです。

-業界研究・企業研究
-