
- 企業研究シートの使い方が分からない
- 志望動機をしっかり作りたいけど、どうしたらいい?
このような悩みを解決する方法を、この記事で解説しています。
企業研究シートとは企業の情報をA4数枚のシートにまとめて競合他社と比べたり、自分のスキルや経験と合うかマッチングさせたりして使うシートです。
企業研究シートのメリット
競合他社ではなく弊社を選んだ理由は?に答えやすい
自分が譲れない条件と会社の情報を比べて、転職に最適な会社を選べる
衰退期にいる潰れそうな会社を選ばずに済む
自分の大切な時間を使っていい会社なのか?を判別できる
企業研究シートを作れば、企業研究と業界研究をまとめて済ませられて楽ですよ。
情報収集や企業とのマッチングには転職エージェントの活用もおすすめです

企業研究で得た情報と自己分析の結果をマッチングさせましょう。
企業と競合他社、自分とほかの転職希望者を差別化していきます。
転職で企業研究シートを作るのは「転職先の候補をしぼる」ため

転職は自分の将来を決める重要な役割を持っています。企業研究の目的は大きく2つです。
目的がない企業研究をすると軸のない転職活動になってしまいます。
危ない橋を渡らないためにも、しっかり企業研究を進めていきましょう。
目的① 転職の候補をしぼる

企業研究シートを作る目的の1つは転職先の候補をしぼることです。
日本だけでも400万社の会社があります。すべての会社に書類を提出して選考は受けられません。
求人票を見て気になる会社だったとしても、自分の価値観に合わない可能性があります。
貴重な労力をムダにしないためにも、企業研究シートを作って時短していきましょう。
目的② 志望動機を明確にできる

企業研究シートは、会社の基本的な情報から内部の詳しい情報までをまとめることです。
企業研究シートを作れば企業と競合他社の違いが分かるようになります。
志望動機を伝えるポイント
御社でどうしても働きたいので、これだけ調べてきました
このような記載をみつけたのですが詳細を教えてもらえないでしょうか
経営理念の〇〇と、経営計画の資料に記載された●●に感銘を受けました
競合他社との違いだけでは転職できませんが、知っているだけでもほかの転職希望者と差別化できます。
志望動機をはっきりとさせるためにも、企業研究をして企業研究シートにまとめていきましょう。
もっと詳しく知りたい人におすすめの記事
転職で企業研究しないのはもったいない!時間が節約できる企業研究方法を伝授
企業研究シートを活用する3ステップ

企業研究シートを活用する方法を解説します。
見極めるべきポイントは3つです。
- 成長しているか
- 将来も成長する見込みがあるか
- 自分の価値観と企業の理念がマッチングするか
詳しくみていきましょう。
- 【企業研究シートのテンプレート】自分がつかいやすいファイルをダウンロードする(Word、Googleドキュメント、PDF)
- 【企業研究のやり方】企業研究しつつシートにまとめる
- 【自分とマッチングする起業か?】企業研究シートと自己分析の結果を比べる
ステップ1 【企業研究シートのテンプレート】自分がつかいやすいファイルをダウンロードする(Word、Googleドキュメント、PDF)

まずは企業研究シートのテンプレートをダウンロードしましょう。
ボタンを押すとダウンロードできます。自分が使いやすいファイルを選んでください。
印刷したい方はPDFがおすすめ
\ 印刷して企業研究のデータをまとめよう /
Microsoft Office Wordでデータを入力したい方はこちら
\ Microsoft Officeで企業研究のデータをまとめよう /
オンラインでデータを管理したい方はGoogleドキュメントがおすすめ
\ Googleドキュメントで企業研究のデータをまとめよう /
ステップ2 【企業研究のやり方】企業研究しつつシートにまとめる

ステップ1で企業研究シートをダウンロードしたら、早速使っていきましょう。
調べる項目は決まっているので穴埋めできればOKです。
1ページ目:基本的な情報

1ページ目の【基本情報】企業研究シートは会社の基本情報を記入します。
求人票や転職サイト、公式サイトに情報が掲載されています。シートに転記しておきましょう。
会社名などの必要最低限な情報

- 会社名(ふりがな)
- 代表者名(ふりがな)
- 役員名
- 設立年または創業年
会社名の前株(株式会社xxx)と後株(xxx株式会社)も間違いやすいです。
書類を郵送するときやメールに返信するときに必要なので、しっかりメモします。
名前の読み方も一緒に確認しておきましょう。
会社の住所

- 本社の所在地
- 事業所の所在地
会社と事業所(拠点や営業所)の所在地を記入します。
ここで一度まとめておけば、どこに製造拠点や営業拠点があるのかをすぐに確認できるようになります。
入社して異動になったり出張に出たりする可能性があるので、この機会に調べておきましょう。
会社内の情報

- 従業員数
- 関係会社
- 資本金
ここでは従業員数、関係会社、資本金の情報を書きこみます。
従業員数が300人以下で資本金が1億円未満ならなら中小企業、301人以上で1億円以上なら大企業です。
関係会社が分かれば、グループがどのような事業を行っているかが分かります。
事業内容、企業理念

詳しい会社の情報を記入していきましょう。
転職サイトの企業ページや公式企業サイトに記載されています。
- 主力の事業
- 主力商品やサービス
- 企業理念
企業理念は自分の価値観とマッチングできる大切な項目です。抜けもれがないようにしましょう。
ほかに追加したい項目があるときは4ページ目のメモに記入してください。
2ページ目:業界研究

2ページ目の【業界研究】企業研究シートでは、業界での立ち位置を確認します。
業界での立ち位置

- 業界での立ち位置
- 立ち位置の理由
今後の見通しや成長性から、業界がどの位置にいるのか確認できます。
競合他社との違いを見つけるためには業界の情報が必要です。
どれに当てはまるのか、下の+マークを押して確認してみてください。
会社を立ち上げてすぐの状態が導入期です。
リスクを取ってチャレンジしたい人におすすめしています。
シェアや売り上げが拡大している状態が成長期です。
組織やルールがはっきりと決まっていません。
柔軟に行動できる人がおすすめです。
主力の商品やサービスが一定の売り上げを出せるようになっている状態を安定期といいます。
ビジネスモデルが確立しているので、ルール内で働ける人がスキルを発揮しやすいです。
市場のシェアや売り上げが右肩下がりの状態が衰退期です。
社員への投資よりも会社の存続にお金を使うので、転職先にはおすすめできません。
働きたい会社が衰退期の業界の場合はほかの会社で同じ仕事ができないか探してみましょう。
競合他社との差
競合他社を調べるよりも先に、企業の製品やサービスを調べたいときはどうしたらいいですか?
先に【会社情報】企業研究シートを埋めていいですよ。作り方は次の「3ページ:会社情報」の見出しで確認してくださいね。

ここでは競合他社との違いを細かくみていきます。
- 競合他社との違い(まとめ)
- 商品(詳細)
- サービス(詳細)
- 社風(詳細)
- 経費(詳細)
- 人材(詳細)
何がほかの会社と違うのか?自分にとって魅力的なビジネスなのか?を確認します。
ほかの企業のシートを作って見比べると、他社との違いが分かるようになっています。
業界の将来の成長性

- 業界の成長性
- 成長性の理由
業界が将来も成長できるかを調べます。
どうして成長する/しないを判断したのか、理由も書き加えておきます。
衰退期にいる、売り上げが右肩下がりが続いていると気づき、さらにビジネスが上がらなさそうと思ったら企業研究を中断しましょう
疑問が出たらすかさずメモする

- 気づいたこと
気になるところがあれば、最後の「気づいたところ」欄に記入しましょう。
枠が足りない場合は4ページ目のメモに追加します。
3ページ目:会社情報

ここでは企業の詳細な情報を集めていきます。
求人票や企業の公式サイトでは記載されていない項目が多いです。
SNSや転職エージェントを利用して企業研究を深めていきましょう。
企業の強み、弱み

ここでは会社のビジネスを確認します。
求人票や企業の公式サイトを見ながら調べていきましょう。
- 会社の成長性、理由
- 中・長期計画
- 主力商品・サービス
強み
弱み
実際に手に取れる商品やサービスの取り扱いがあるときは利用してみます。
企業研究では自分の時間をこの会社に使っていいのか?を追求します。この欄を深堀りするほど効果がありますよ
どんどん調べて記入していきましょう。
IR情報

- 売上高
- 営業利益率
- 自己資本比率
- 営業CF
- 配当性向
IR情報で決算の情報を確認します。
それぞれ「いまの企業は業績が上がっているか、それとも下がっているか」を把握できる項目です。
IR情報って簿記の知識が必要ですよね?読めないんですけど大丈夫でしょうか?
大丈夫。グラフが伸びているかを確認できればOKです
詳しくIR情報を調べたい方は下の記事を参考にしてみてください。
求人票の情報

- 初任給
- 勤務地
- 募集職種
- 休暇
- 選考
ここでは求人票の情報をまとめておきます。
求人票の情報で何度も確認する必要があるのはこの5つです。
書き写しておきましょう。特に選考はスケジュール管理が必要になるので日付けも書き込むと効果的です。
気になることをみつけたら

- 気づいたこと
気になることをみつけたら、気づいたことの欄に記入します。
ポイントを整理しても調べての感想でも、なんでもOKです。
2ページ目の「競合他社との差」より先に【会社情報】を作った人は、戻って埋めてしまいましょう。
このあとで自己分析と照らし合わせます。自分の直感や気持ちも大切になってくるので、正直に書き加えておきます。
企業研究がめんどくさいと思った方へ
【企業研究がめんどくさい人必見】転職の悩みを減らす企業研究3選
4ページ目:メモ

最後の4ページ目は気づいたことや、ほかのページで足りなかった項目などのメモに使ってください。
足りない場合はコピー用紙やシートを追加してどんどん書き進めていきます。
ステップ3 【自分とマッチングする起業か?】企業研究シートと自己分析の結果を比べる

企業研究シートが完成したら、最後に自分とマッチングする企業かどうかを判断します。
自己分析がまだ済んでいない人は自己分析のやり方の記事を参考にしてください。
【この企業で働きたいか?】自分と企業のマッチング方法

最後のステップでは自分と企業の分析結果を見比べます。
自分が働きたい会社か?活躍できる会社か?を確認していきましょう。
ここを確認しよう!
自分が持つスキルや経験を活かせる職種、事業内容

自分のスキルや経験と、募集職種や事業内容をマッチングさせます。
自分で判断できないときは転職エージェントの力を借りてみましょう。
転職した会社に自分の大切な時間を使います。人生を使っていいのか?を軸に追求していきましょう。
自分の貴重な時間を使ってでも経験を積みたい会社

人生でいちばん貴重なものは時間です。
仕事をできる期間もプライベートを楽しめる期間もかぎられます。
自分の時間を使ってでも働きたい企業か?経験を積みたい企業か?を自問自答してみます!
経営者や、一緒に働く社員の人たちを信頼できる

一緒に仕事をする仲間の確認も大切です。
会社はチームワークでしか動きません。
経営者が信頼できない、一緒に働く人とコミュニケーションが取れなさそう、などを感じてしまう場合は辞退も視野に入れておきましょう
経営理念に賛同できる

経営理念に賛同できるかが転職先の会社を選ぶポイントです。
経営理念には会社の軸となる理念が書かれています。
自分の軸とズレていたり納得できない理念の場合、働くことが苦痛になります。転職はおすすめできません。
中・長期計画が達成したい目標と思える

会社が公表する中期経営計画と長期経営計画が、自分の達成したい目標と思えるかをみておきましょう。
中期経営計画は3〜5年、長期経営計画は10年後に会社が目指す姿が書かれています。
中・長期計画は働く社員の羅針盤です。
自分の達成したい目標でない場合は合わない企業の可能性が高いので、転職先に選ぶのはやめておきましょう。
もっと細かく企業研究をやりたい方へ
転職での企業研究のやり方を徹底解説!ポイントは【位置・ビジネスモデル・持ち味】
転職での企業研究のやり方を徹底解説!ポイントは【位置・ビジネスモデル・持ち味】
このような疑問や悩みをお持ちではありませんか? 実は企業研究をしても、実際にその会社で働かなければ実情は分かりません。 ほかの人にはぴったりの会社でも、自分には合わない可能性があるからです。 この記事では転職に活用できる企業研究のやり方や、業界研究を交えて会社の経営状態を知る方法を解説しています。 次の順番を試してみてください。 情報が手に入りにくい中小企業の企業研究のやり方も解説しています。 企業研究をマスターして、自分に合う会社をさがしていきましょう。 【自分の時間をその会社に使っていいのか?】企業研
調べたい会社をすべて企業研究すると時間がかかりますね。対策は何かありませんか?
時短したいときは転職エージェントの利用がおすすめですよ。次の見出しで解説しますね
【時短できる企業研究シート】転職エージェントを利用する
企業研究シートに時間がかかりすぎると思うときは転職エージェントの利用がおすすめです。
第三者の力を借りましょう。
自分がやりたい仕事を相談してみつけたり、書類作成や面接への対策ができたりしますよ。
\ 市場価値が上がる転職がしたい /
転職エージェントで第三者視点からの情報を取り入れる

転職エージェントのメリットは大きく3つです。
- 第三者視点からの情報がもらえる
- 転職エージェント紹介のページから企業の情報収集ができる
- 選考に必要な書類の作成を手助けしてくれる
第三者からの視点は貴重な情報になります。
転職エージェントを活用して、時間を節約していきましょう。
質問「いま紹介できる求人がない」と言われたときはどうしたらいい?

もし転職エージェントに登録して「いまご紹介できる求人がありません」と言われたときは、担当者に情報提供を依頼しましょう。
「紹介できる求人がない=自分に価値はない」の間違い
求人がない=人材としての価値がない。と思ってしまいます
求人がない=いまの転職市場の状態では合いそうな求人がない、ということです。否定されているわけではありませんよ
転職市場は日々変わっています。そのときによって欲しい人材が変わったり業界の募集状況が違ったりします。
求人がないと言われたときは情報収集のチャンスです。
【いまの転職市場で求められている人材は?】転職エージェントに提供を依頼すべき情報
働きたい会社が具体的であればあるほど、相手は情報の開示がしやすくなります。
- いまの転職市場で求められている人材は?
- これからの転職市場はどのように動きそうですか?
- この仕事をしたい場合、自分には足りないのはどのようなスキルですか?
気になることはすべて質問して、情報収集をしておきましょう。
ほかの転職エージェントに登録して求人を探す
実は登録している転職エージェントによって取り扱われている求人は違います。
ほかの転職エージェントにも登録して、自分のスキルや経験を活かせる会社を探していきましょう。
転職エージェントを詳しく知りたい方へ
転職で企業研究シートを活用するためには?Q&A

企業研究シートはこの記事内でダウンロードできます。
PDF、Microsoft Office Word、Googleドキュメントの3つから選べます。
【詳しくは、記事内の「ステップ1 【企業研究シートのテンプレート】自分がつかいやすいファイルをダウンロードする(Word、Googleドキュメント、PDF)」をチェック!】
企業研究シートを使えば、志望動機をまとめられます。
志望動機とは他社との違いを明確にし、差別化要素に対して自分のスキルや経験を活かせるとアピールすることです。
企業研究シートを活用して、志望動機をまとめていきましょう。
【詳しくは、記事内の「ステップ2 【企業研究のやり方】企業研究しつつシートにまとめる」をチェック!】
企業研究シートの中でも、埋めるべきなのは次の5つです。
企業研究を時短したいときは転職エージェントを活用しましょう。
メリットは大きく3つです。
- 第三者視点からの情報がもらえる
- 転職エージェント紹介のページから企業の情報収集ができる
- 選考に必要な書類の作成を手助けしてくれる
転職エージェントを活用して、時間を節約していきましょう。
【詳しくは、記事内の「【時短できる企業研究シートを作りたい】転職エージェントを利用する」をチェック!】
転職で企業研究シートを使えば、競合他社との差別化ポイントが分かる!

いかがでしたか?
記事を読んでいただければ企業研究シートの作り方が分かり、深堀りした企業研究ができたはずです。
企業と競合他社、自分とほかの転職希望者と差別化のポイントが分かります。企業研究シートがあれば自分に合う会社をみつける一歩になりますね
最後に記事のおさらいをしましょう。
- 企業研究シートの目的は転職の候補をしぼるためと志望動機を明確にさせるため
- 企業研究シートは基本的な会社の情報→業界研究→企業研究の順番で作る
- この会社で働きたいか?この会社に自分の大切な時間を使っていいのか?を軸に自分と企業をマッチングさせる
- 企業研究に客観的な視点がほしいときは転職エージェントを活用する
- 「紹介できる求人がない」と言われたときは情報の提供を依頼する
気になるところは何度も読み返して、実践してみてくださいね。
目次
最後までお読みいただき、ありがとうございました。